神田真澄の氣ままな話 in 明光武道 深雪館

明光武道 深雪館 道場主のブログ

運動と免疫 〜その二〜

運動と免疫についての話を以前に書きましたが、ではどう大事なのかを書いていきたいと思います。

まずは温度について。

 

運動をすることで体温が上がります。

これは運動することで筋肉によって発熱するからです。この体温が上がることが、免疫活動に直接関係します。

 

免疫機能は、深部体温が37.2度あたりで活発に働きます。ちなみに深部体温とはカラダ内部の温度のことで内臓などの体温です。皮膚体温、つまり体温計などで測る体温だと36.5度くらいです。

これくらいの深部体温がないと、体内酵素や新陳代謝も活性しません。

いわゆるガン細胞は約39度以上の温度で死滅します。ということは低体温、つまり36度以下の体温だと、免疫活動が低下し、外部からのウィルスなどの進入をゆるして繁殖させてしまい、病氣の元となっていきます。

逆にいうと、常に36〜37度くらいの体温を保てれば病氣しらずのカラダになれるともいえます。

 

では、この体温を保つにはどうすればいいか。

カラダに負担のない運動を継続すること。

そして、エネルギーを産出するミトコンドリアの多い筋肉を増やすこと。

 

体温を上げることは、免疫を高めることに直結するのです。

 

次回は、オススメの運動方法を挙げてみたいと思います。

今日はこの辺で。自分でキチンと調べてみてくださいね。また。

 

f:id:miyukikan:20170829145148j:image

 

 

坐禅瞑想 〜その二〜

坐禅瞑想では、よく脳科学からの研究も多くみられます。

私自身、あまり脳科学の分野から坐禅瞑想を語るのは本意ではないですが、一般的に坐禅瞑想を広めるにあたり、エビデンスがある上での説明が一番伝わりやすいのではと思って、よく利用はさせてもらってます。

 

簡単な分野から話すと、やはり脳波の話がポピュラーではないでしょうか。

脳から生じる電氣活動を電極で記録したものを脳波といい測定することができます。脳科学の茂木博士などでも有名とは思いますが、普段の基礎活動時であるストレス状態や緊張状態のβ波。リラックスした状態のα波。覚醒低代謝状態と云われるθ派。一般的にはこれらの脳波が解説されてるのではないでしょうか。

 

このそれぞれの脳波の状態時にいろいろな現象が見られ、ココロとカラダに有用な効果が発見されています。

 

まず通常時のβ波から、坐禅瞑想を実践することで、一番に得られやすいのがα波の状態。これはリラックス状態であるのは先ほど説明しましたが、このリラックス状態になることで、自律神経の副交感神経を優位にすることができます。そのことで、リンパ球数が増え、自己免疫活動が盛んになります。もちろんストレス解消にも繋がってます。

これは予防医学ともなる、自身でできる健康習慣ですね。

 

ただ、瞑想では氣をつけなくてはならないこともあります。いわゆる、やり方が間違ったりやり過ぎたりすることから禅病といわれる症状を起こすこともあるのです。

これは、当道場ではやり方、時間などを正確に指導します。いいものだからと、何時間も行なったり、自分で勝手にアレンジして行なってみたりすると非常に危険なこと、つまり禅病になりうることもあります。氣が上に上がった緊張状態が続いたり、夢遊病のような症状になったりと様々です。

なので、正しく行なってもらうためにも、一度は正しく学んでそれを実践継続することが大事ですね。

 

ということで、当道場では毎月朝と夜に月一で坐禅瞑想会を公開開催しています。是非、一度正しく学びに体験に来られませんか。

詳しくはinfo@miyukikan.comへ!

 

 

f:id:miyukikan:20170717102714j:image

爪もみ 免疫療法 〜続編〜

前回の爪もみ免疫療法の”続編”です。

 

前回に紹介しましたが、一般的には副交感神経を優位にして免疫活動を高める健康法として1日2〜3回程度を目安に行って貰えればいいとされています。あまり回数を行い過ぎるのは控えてください。交感神経が優位になることも健康では大事なことなので。その自律神経の正常なバランスが重要なのです。

さらに現在何らかの症状を持ってる方は、各指のその症状に対応する指がありますので、そこを20秒ほど刺激するといいとされます。

親指は呼吸器系(肺など)、人差し指は消化器系(胃腸など)、中指は耳、小指は循環器系(心臓や腎臓など)に対応します。特に下半身側の不調を整えたい場合は足の指で行うのもいいとされます。

個人差はありますが、数日から1ヶ月ほどより効果が見られだします。俗にいう好転反応的な症状が見られる場合もありますが、これは病氣がよくなる前の生理反応ですので、心配せずに逆にカラダが反応していると思って続けてみてください。

副交感神経が優位になることで、リンパ球が増え、またいい睡眠をとることでリンパ球が活性化するので体内でできた異常細胞を撃沈してくれます。カラダの仕組みってスゴイ力を持ってるんです。自然治癒力ですね。

 

上記のことからも、坐禅瞑想は副交感神経を優位にすることでも非常に有用なメソッドとなるので、当道場では合わせてお勧めします。

 

ここでは健康のための情報をいろいろ書いていますが、敢えて詳しく書きません。それは自分自身で調べてほしいからです。だれでもない自分のカラダの健康のことです。何でも他人や医者、モノなどに依存するのではなく、自分の責任を持って自身で調べて、自ら選択・実践していくことが、健康だけでなく、生きるうえで一番大事なことです。ここ重要ですよ!これができない人が多く、不調を訴え、何かのせいにしたり、依存して根本原因がわからず治ることもできずにいるのです。何が悪いかをまず自分がしっかり見つめ直して、受け入れ前に進まないかぎり"治る"ということは難しい。全ては自分の中に答えがあるのです。なぜカラダがその症状を出してるのか、しっかりと自分のカラダに聴いてみるべきです。

 

ということで、ここではキッカケになる話を中心に書きますので、後はご自身で調べて実践してみてくださいね。

 

今日はこの辺で。

 

 f:id:miyukikan:20170803155335j:image

八月八日

本日8/8は、私が古神道の大本を勉強させていただいて33年になる日です。

 

思えば、最初は何もわからない若造に、師である難波先生は根氣よく、見捨てることなく、時に厳しく、ときに優しく諭してくださいました。今でも忘れられないのは、難波先生に付いて古神道の聖地である亀岡の天恩郷で神事を行っているときの出来事。簡単に話すと、ある宗教団体の役員が、難波先生と聖地にて行ってる神事を理不尽な文句をつけて邪魔をしてきたのです。若かりし私はその役員たちに理路整然と向かっていき口論に。そんな時でも難波先生はサッと身支度され次の参拝に向かわれ、私はその場に置いていかれました。急いで後を追ったのですが、何食わぬお顔で、次の神事の準備をされてます。その時は私もそのままお手伝いいたしましたが、理はこちらにあるのになぜ⁈との氣持ちがありながらも帰路で難波先生にあのときの口論になってしまったことをお詫び申し上げると、「フォッフォッフオ」と笑われ、言うてもわからん人は相手にせんこと。怒った方が損。放っておきなされ。と仰り、その優しい笑い顔になんとも言えない柔らかい雰囲氣が漂っていて、私は若氣の至りで怒りを露わにしたことを反省し、自分のデコをパチリと叩きながら、「まだまだ未熟ですいませんでした。」とお詫び申し上げ、その滑稽な仕草に笑いが起こったのを今でも鮮明に覚えてます。言向け和すごとくに見事先生に癒されてしまいました。

 

そんなエピソードもありましたが、本当に厳しい修行をさせていただきました。おかげをもちまして宗教ではなく、天地真理の教えを勉強でき、さらに頑固な私に武道の真髄をも悟らせていただきました。今は感謝の言葉しかありません。また本当に支えてくれた家族、同士、友人に感謝です。

 

医食農武同根。全ての源は大宇宙、大自然の力、生成化育の力、つまり神である。

氣の源もまたそうであり、超能力やマヤカシなんかではなく、天から賜った人が持つ根源的な力である。古の日本にはその教え、伝えがあり活かしていた史実が在る。

この真理を、名前をいただいた明光武道を通して、また深雪會グループでのいろいろな形でお伝えしていくのが私の務めと思ってます。

あらためて腹帯を締め直した日でした。

 

f:id:miyukikan:20170808171428j:image

自分で健康習慣 〜爪揉み 免疫療法〜

免疫療法の一つである爪揉みを習慣化してみましょう!

 

免疫が低下する要因の一つが、自律神経での交感神経の異常緊張より、リンパ球数が減少することが挙げられます。

 

そこで、その交感神経の緊張状態から服交感神経優位の状態へ導いてリンパ球を増やし、その結果免疫力を高めるために、推奨する免疫療法の一つが、爪揉みです。

 

爪の生え際には神経繊維が密集している状態で、そこを爪揉みによって刺激を与えることで瞬時にダイレクトに自律神経に伝わり、調整してくれる効果を見込めます。

 

早速実践してみましょう!

下の図を参考にしてください。

これは安保・福田教授の著書から転載したものですが、番号を打ってある1.2、3.4、5.6、9.10と違う手の指でゆっくりと十秒間くらい挟んで刺激します。細かい箇所に拘らなくても大丈夫です。よくなれ〜っと真剣に氣を込めて行えば必ず刺激は伝わります。

ただし、薬指である7.8は刺激してはいけません。これは交感神経を刺激してしまうので、ご法度です。 

これを日に二、三度習慣化すればいいでしょう。人によってはどうしても個人差があって当然なので、少し痛かったりしますが、だんだんと氣持ちよくなってくるかと思います。好転反応を起こす場合も稀にありますが、副作用などありませんので、予防医学の健康習慣の一つに、是非実践してみてください。

 

f:id:miyukikan:20170725160014j:image

 

今日はこの辺で。

 

運動と免疫のこと

昨今、健康のため”食”についての話が多いが、

今回は、免疫学の世界的権威である安保徹教授もよく仰っていた運動の重要性についてプロローグ的に書いてみたい。

 

これは拙著・立つだけ! 医者いらずの太もも力 ([テキスト]) | 神田真澄 |本 | 通販 | Amazon

でも書いたが、運動というと一般的には"ランニング"や"汗を存分にかいて行う運動"などが思い浮かばれると思う。

一概にこれらの運動が良くないというのではないが、健康という観点から考えると、カラダに負担の大きい運動は活性酸素を多く発生させ、内臓に負担をかけ、老化させることや筋肉の炎症等(筋肉痛等)から筋肉の損傷の修復などに免疫活動エネルギーを使ってしまったりと、本来の自然治癒なる免疫活動にはエネルギーが回されず、結果的には不健康に陥ってしまい、老けがちといった傾向が多く見られる。

 

例えばポピュラーな”マラソン”などは、体力の限界を超えた際に「ランナーズハイ」ともいわれる覚醒状態の一種(脳内麻薬ホルモンの分泌)でストッパーが効かず、頭(脳)の中で満足感を感じているだけで、その実カラダの体力的限界状態の悲鳴には氣づかずに運動を続けている場合が多い。テレビで中継されたTマラソン。生放送された某タレントの心臓発作の映像はまだ記憶に新しいのではないだろうか。誤解してほしくないのは、激しい運動(マラソンなど)全てが悪と言ってるのではなく、カラダに負担をかけて行う運動を習慣化するのは、健康を考えるという観点では矛盾でもあることを知ってもらいたいのである。

私も激しい運動は経験があります。5歳から武道・格闘技(「日本拳法」:実践性の高さから警察の逮捕術や自衛隊徒手格闘術の元になった日本に於ける総合格闘技のパイオニアであり、宗家である澤山師が考案した防具は自由に、力を込めて打突投げ極めを実践できる当時画期的な武道として広まる。現在、日拳出身の有名選手は多い)を修行している時代があり、そのパフォーマンスを高めるために、基礎訓練として自ら激しい運動(ランニング等)を課して肉体を創り上げた経験を持つ。だからこそ、その運動が後の自分のカラダにどう影響を及ぼすかを知った上で話しているのである。

 

我々の道場グループ(チーゴンフィットネススタジオ等)で指導しているのは、カラダに負担の少ない、ゆっくりとした持続型運動であり、基本的に自重(自分の体重)負荷の筋力スロートレーニングである。そうすることで、健康に必要な筋肉・つまりミトコンドリアを多く含む筋力・赤筋、ピンク筋を増やすことができる。ちなみに激しい運動は表層的な筋肉・白筋を増やす。これはあまりミトコンドリアを含まない。

 

そもそもなぜ運動が健康に必要不可欠な要素か。それは、体温に深く関係する。運動は体温を高める。体温が上がるとミトコンドリアの活動が盛んになり、また免疫活動も促進される。さらにミトコンドリアから産出されたエネルギーは免疫活動等に使われることで、自然治癒力は高い状態をキープできる。これだけでも立派な予防医学なのだ。運動により血流が多くカラダ中に巡ることで代謝の高いカラダを創る。

 

次回の運動記事には、その詳細を書いていきたく思います。メカニズムとかね。このブログで書いてるのは、拙著に書いてある内容だけでなく、書かなかったことや講演で話してることなどを交えながら書いてみようと、今んとこは思ってます。医学や様々なメソッドは日々進歩してますから、私も日々学んで精進していますので、どんどんアップデートされた内容を発信していきたく思っています。この記事が読んでくださってる方々の、何かの一助や、自分が変わるキッカケになってれば嬉しい限りです。

今日はこの辺で。

 

f:id:miyukikan:20170725153253j:image

 

 

読み直して氣づくこと

何年振りにか、昔読んだ本を開いた。

その頃の自分と、今の自分とでは感じること、氣づくこと大いに違い、また血肉となった。

 

日本の氣の大家の一人ある藤平光一氏が書かれた「氣の確立」。

若かりし頃に読んだ以来、二十数年ぶりに読み直したら、非常に興味深い箇所がたくさん氣づけて、いろいろな意味で笑みがこぼれた。

 

何でもそうだが、これが絶対!一番いい!などは存在しない。病の治療にしても、武術の優位にしても、真理についてもだ。

ただ、いわゆる現代の医者や武術家、哲学科、宗教家などは自分の主張、流派の優劣に固執する。ゆえに有意義な発展がなくなってしまう。

 

もちろん私も修行時代はその一面は多々あった。でないと続けるという心がもたない。

だがそうであると、いずれ壁にぶつかるし、矛盾を呑み込もうとしてしまう。さらに慢心、暗示、洗脳にかかり2度とそこから向上することは難しいであろう。続けて修めることと、固執して発展がないのとは大いに違うのである。が、それに氣づいていないのが世の中の現状だと残念でならない。

 

私が伝えている明光武道。古の日本に在った氣の文化や武道。明治維新や戦後のGHQ介入によって意図的に氣の文化を廃れさせられた背景を持つ現代日本にだからこそ、もう一度氣を再興させるべく生まれた武道。その原理は古神道の大本の核と、東洋の大成した武術・意拳の核の本質的な部分の融合発展であり、私が生涯学んだ医食農武の様々なメソッドの集大成として核を纏め上げた武道である。もちろん、これからまたまだ精進発展させていく日々である。

伝説の意拳伝承者・尤氏が意拳チベット密教(坐禅瞑想)を融合して空勁(氣で相手を制する)を体系化したことにはやはり、深い意義があっての融合発展だったと考える。

この日本で、古に存在した氣の文化・武道を再興させるべく伝統を重んじながらも、新しく発展させ古に存在したであろう氣の武道をこれからの新武道として確立したことに、今回この本を読み直すことで改めて自負心を持った。

 

藤平光一氏にとっての植芝盛平翁、中村天風氏。その修行の悟りの中で、いろいろと共感する箇所、異感な箇所を感じながら楽しく興味深く読んだ。天地の道理に合うという言葉は、人として根本的な考えであると思う。

私が氣の武道を修行中に、師である難波先生から何度も厳しく、その根源は何であるかを悟らされた。しかし、頑なに武道に固執する私には頭で理解できても肚に治るまでは、本当に長い時間要したのを、今でも痛いほど覚えている。難波先生の愛情ゆえに厳しい指導は、本当の意味で私を変えてくださったと今も感謝の氣持ちでいっぱいですし、武の極を悟らせていただいたのは私の宝でもあります。

 

ブログの狭い箇所では書ききれないし、言葉にするのは難しい部分もあるが、一つの事象には複数の要因が絡まり成り立つ。その中で要因、補助要因を見極め、その根本・本質を悟ることが我々が伝え残そうとしている医食農武同根の考えであり、明光武道はその体現であると位置付けて活動している。

 

今日はこんくらいにしとこ笑。

 

f:id:miyukikan:20170717102548p:image