神田真澄の氣ままな話 in 明光武道 深雪館

明光武道 深雪館 道場主のブログ

日本拳法回顧録8 〜記録で高校日本一へ〜

今日は久しぶりに日本拳法の話をしましょう。

 

前回の全国高校選手権から、大会で優勝できんのやったら、日本一の記録を作って、実質日本一になったら〜と氣合い一番、その偉業へチャレンジした話です。

青春編クライマックスです笑。

 

全国高校選手権も終わり、夏を迎えてからは高校三年生ですので、受験勉強に励みます。

といきたかったのですが、どうにも納得できない私は、高校日本一の夢に再チャレンジすることを決心します。

それは、当時の日本拳法史上では、歴代にも数えるほどしかいない、高校生でありながら最高位の三段を取得することです。

もちろん、全国高校選手権当時は三段の高校生はおらず、最高位は二段(私も当時は二段で出場)でした。最近こそ、システムも変わり高校三段も昔よりは増えたようですが、それでも少なく、私の時代では高校生は二段が最高位で、それでも充分大学から推薦がくるほどの腕前だったのです。高校で三段などはまず無理でしたし、数少ない三段は歴代高校チャンプや、有名選手が多かったのまた頷けます。

つまり、高校生で三段取得することは、当時の高校拳法界では実質日本一(世界一)になるということ。

全国高校選手権をケガで棒に振った私は、これしかないと、その栄誉ある高校三段取得に向けて、高校最後の夏、そして高校拳法生活の集大成として、チャレンジを決意したのでした。

 

そこから毎日、ロッキーのテーマですわ笑。

高校クラブ所属でなく、道場通いの私は、他道場に出稽古に行ったり、毎日できるだけ練習の機会を増やしながら稽古に励みます。

進学校だった北野高校(全国偏差値三位)の友人たちが受験勉強の天王山である夏休みを勉強三昧で過ごしてる間、私は拳法三昧で過ごしたのが、今でもある意味いい思い出に残ってます。もちろん勉強もしましたよ、ちょっとだけ笑。

だから、今でも高校生活に悔いはないですし、あの頃諦めて受験勉強だけに力集中しなくて、キチンと納得いく青春時代を送れて本当によかったと思ってます。それが今の生業である武道家としての私にも繋がってますし。

 

さて、話戻ってなぜ高校で三段取得するのは大変なのかを少し話しましょう。

日本拳法は、実戦総合格闘技です。さらには10kg近い防具・日本の武士の鎧のような防具をつけて、総合ルールで実際に殴り合いする、激しい実戦武道・格闘技なのです。

故に、普通の体力ではもたない。

なにせ三段戦は、連続で三人に勝ち続けないと三段取得とならないのです。

一試合三分だった当時、この異常に重い防具で全身駆使しながら戦い続けるのは、高校生にはまだ体力的にも、技術的にも難しいと言わざるを得ないほど、厳しい道だったのです。

それ故に、歴代高校三段は数えるほど、というかほとんど当時はいなかったのが実際です。

いわば、三段とった者は天才と言われていいほどの逸材といえたでしょう。だから、各大学から推薦の嵐となるのです。冗談抜きに、それほど大変な偉業だったことを伝えておきたいと思います。別に、値打ちつけてるわけでなく、他の高校三段の天才たちの誇りのためにも、熱く語っておきたく思います。

 

そして、その試合は九月に開催されます。

それに向けて努力の日々が続くのでした。

続く〜笑。

 

今日はこの辺で。

 

f:id:miyukikan:20181127151125j:image

写真は、日本拳法の技の一つ・首投げから極めに繋げるシーン。

日本拳法には、突き(パンチ)・蹴り(キック)・投げ・関節技、踏み(サッカーボールキック)などの極め技がある総合格闘技。実戦で行うので、リアルな戦い(喧嘩ファイト)となる。理屈捏ねてる世界とは違うんですわ笑。それだけ実戦性が高いことから自衛隊徒手格闘技や警察の逮捕術の原型となったのは有名ですし、有名ファイターも多いのは納得されるところと思います。