神田真澄の氣ままな話 in 明光武道 深雪館

明光武道 深雪館 道場主のブログ

日本拳法回顧録9 〜三段戦の試合模様のつづき〜

平成最後の投稿になりますね笑。

久しぶりに日本拳法の話を続けましょう。

 

前回は、三段戦で二人目の対戦からでしたね。

 

連続抜き、つまり勝たないと三段取得とはならない中での、二人目。

一人目を簡単に片付けた私は、まだまだ体力温存というよりは、ちょうどカラダが温まってきた感が強かったと思います。

そこでの二人目は、大学生。どこの大学だったかは、さすがに何十年も前の話なので覚えてないですが、ピチピチで背も高い、力溢れる学生拳法だったのは覚えています。

 

二試合目開始。

開始とともに、突進してくるだろうと読んでた私は、狙いすましたように、相手のワンツーをいったん退いてよけ、寸時に少し入ってカウンターのストレートを顔面に突き刺します。見事に入って相手の面が揺れます。

一本!

二本目は、それでペースを掴んだ私が、当時は伝家の宝刀だった回し蹴りを、激しい攻防の中で決めます。胴が割れんばかりの衝撃音が響いて、一本!

これも試合時間内に、二本先取で勝利しました。

 

ただ、何度も言いますが、約10kgほどの防具をつけて、ピチピチのゴッツイ大学生を二試合目に行ったし、緊張でいつもよりは氣や無駄な力なども使ってるので、高校生の私は当たり前のごとく体力を消耗します。

日本拳法は、礼の仕方が独特なのは伝えたと思うのですが、相撲のように蹲踞して、拳を床に下ろして試合が始まります。

その蹲踞した時、立ち上がる際に太ももがかなりダルい、膝が笑ってるというのか、シンドさがはっきりと残ってました。

さらには前に書いたように、私は試合前に右太ももに一ヶ月ほど消えないくらいの青アザ、つまり強度の打撲による腫れがあったので、緊張感からアドレナリンよろしく痛みを忘れて戦ってましたが、ここでそれが出てきたのです。アチャーやね笑。まぁ、でも格闘技をマジでやってる人で怪我なんかはどこかしらありますし、それをどうごまかしながら試合を巧く運ぶのも術のうちですから、それは言い訳にはなりません。

 

そんな状態で、最後の三人目を迎えます。

相手は苦手系のゴッツイ社会人選手です。こりゃ寝技になると面倒そう、と心で呟きました。

 

思い出すと、燃えてくるな〜笑。

今日はこの辺で。

 

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日本拳法(日拳・ニッケン)は、防具をつけて、殆どルールのない中で思い切りパンチを出す、つまり殴るので、一発一発がKOパンチに匹敵します。これは、出身のプロボクサー世界チャンピオンや有名格闘家らも言ってますが、日拳の一本はKOパンチになると。だから、実戦に強い、怖いとされる拳法で、自衛隊徒手格闘技や警察の逮捕術に採用され、発展していったのです。屁理屈ぬきで、本当に実戦としてなんでもありルールで殴り合う過酷な激しい、重装備防具を着けた武将の戦い的な日拳は、総合格闘技のパイオニアで、観てても迫力あって面白いですよ。