神田真澄の氣ままな話 in 明光武道 深雪館

明光武道 深雪館 道場主のブログ

【NEW】洪游會東京支部 道場便りその弐 〜いざ試合場へ〜

今日は日本拳法 洪游會東京支部について

前回の続きです。


前日の洪游會本部での練習から、翌日の昇段試合の会場・武道館ひびきへ。

ここは豊中市が主催の豊中市体育大会で第一回の日本拳法選手権が開催された場所。わたしは確か階級別の試合に出て優勝した記念すべき武道館です。ここで18才・参段の時に当時全日本ベスト8で元全日本学生準優勝の猛者・笹部四段を破り豊中市を制した思い出深き場所でもあります。ちょいこ自慢ね笑。

そんな感慨深さを持ちながら、懐かしの会場へ。

 

我らが洪游會東京支部は参加者全員が二級講習会に出席。当日合流組も揃って、おそらく武道の大会の開会式など初めての経験ちゃうかな?うちから13人ほど受講したので一列全員並んでるのを見て思わず笑いが出る。かつて並んでいた開会式にまさかこんな時がこようとは。

 

開会式が終わると同時に各コートや場所で試合や講習会開始。途端に騒がしく、独特の氣が流れていきます。懐かしい香りやな〜。

日本拳法個人競技です。だから野球やサッカーのような団体競技でない分、孤独です。アップも試合の進み具合も、試合で勝つも負けるもひきわけるも全て直接自分の責任です。チームメイトがいるわけではないのでね。

わたしは現代に武道が必要な意義の一つに、このことがあると思ってます。

昨今、何かやらかすとすぐに人のせいにする。自分の非を認めない。素直になれない。言い訳してその場から逃げる。もう日本古来からの武士の心、大和魂はどこに行ったのだろうと情けなく思うことが非常に多い。別に戦う心が大和魂ちゃうからね。ちゃんと自分で調べてみ〜

 

大学や高校などはクラブ団体があって、そこでいろいろ学ぶんだけど、道場ではマネージャーなどいないから、全て自ら学んでいかないといけない。このことの積み重ねが自分の責任感を養っていく。

戦ってる時に、このパンチを打つと決めたのも自分。それを避けられて逆に撃たれるのも自分。全て瞬時に自分の判断・選択で試合が進んでいく。だからその結果がすぐに返ってくる。その全ては自分の選択の責任。その繰り返しが自分の責任感という軸を創っていくわけです。だからおもしろい!わかるかな〜

 

話戻して、我らが洪游會東京支部道場生は全員二級講習会に参加なので、別室にて受講開始。

なんと担当講師の一人は、わたしの洪游會本部時代のかわいい後輩でイケメンの強い藤村五段。 今は洪游會本部の監督を担っている。

藤村くんは奥瀬先生にほとんど習ってない世代じゃないかな〜。習ってもほぼ最後の方とか。

彼は現役時代にその昔アメリカとの親善試合があった時に日本代表選手に選ばれた猛者の一人。

小さい時は俺と一緒でよく泣いてたな〜笑。

まぁ俺も文ちゃんも藤村くんもよく泣いてた笑。

ちなみに洪游會本部の鬼軍曹・藤村総監督(当時は奥瀬先生の助手的な活動)のご子息でもある。だから2世のプレッシャーとかもあったやろうな〜。あの爽やかな笑顔の裏にはそんな苦労が隠れてる。笑

わたしは藤村くんの指導するグループを見学してたので、例えば中心線の話や膝蹴りの際の注意事項など教え方が俺と似てて、"やっぱり洪游會出身者同士やな〜"と微笑んだり。

 

そんなこんなで二級講習会が始まった。

うちの東京道場生は担当講師が別の山口師範になったので、こんな話もできずじまいでしたが、

皆各々真剣に受講してました。

それを見守りながら、心の中でその形何回もやったやろ?嘘つけ、それ教えてたやろう!お前らが真剣に聞いてなかったんや〜笑など、冗談半分ですがニヤニヤしながら観てました。

普段からこんなに真剣に形に取り組んでくれたらもっと早く上手く、強くなんのにとしみじみ思いながらも、頑張ってる姿はやはり美しいと感じます。

 

2時間後、講習会は終わり皆無事に二級取得しました。終わりに内海さんが山口講師に質問したのが始まりで、質問会に発展。

例えば横身(よこみ)という躱し技があるんだが、わたしが名師範・奥瀬先生に学んだ時は横受けと横身が合わせ技として実戦的に習っていたが、現在は改訂された教本通りの形となっていて、受けもなく足の移動も半分だけの躱すだけになってて、その動きに関して盛り上がった。俺は藤村くんに"こんな変わってんの⁉️"と問うたが、変わった(試験の項目として)とのことで、指導者講習会に是非一度来てくださいと誘われ、来年夏に行くことに笑。形の試験がある以上、実戦的な洪游會拳法もだけど、教本に則った形を伝えないとだしね。その日に分厚い日本拳法のかつては廃盤だった改訂版教本を買って帰るハメに笑。伝える方も試験用バージョンアップがんばらんとな〜。

(ちなみに後で教本読んでたら、わたしが奥瀬師範から学んでたのは、この躱し技と受け技を合わせた合わせ技といわれる形を既に習っていたようだ。これは弐段、参段以上の形の試験で行う搏撃のか形三十二形などで、どちみち必須となる。)

 

ただ、心の中では思う訳ですよ。(前にも書いた通り、読んでくれやすいようドラマチックに書いてますので楽しみながら読んでね!)

我々指導の立場になった者やOB陣は、その日本拳法の伝統を正しく伝えれてるのかと。

形の試験を通るためだけの練習や、試合に勝つためだけの防具練習。もちろんそれも大事ではあるが、この連綿と続いてきた日本拳法、武道の心。先人たちの歩んできた道をきちんと今に繋げてるのか。真に強くなるとはどういうことか。

わたしが伝えるにあたっては、そこをしっかり核にして、もちろん実戦にも強く、楽しく感じでもらいながら伝えていきたく思っている。

日拳では、五歳から岡田賢三兄と洪游會本部道場で奥瀬師範に師事し、10代後半からは今はなき仏光振武会道場に転属して、日本拳法会の指導部部長だった"掌底の鬼"こと近藤寿一師範に習った、各名師範の弟子として、恥じない日本拳法、武道の真のこころを伝えていきたい。と

 

話戻して講習が終わった後は、皆それぞれ興味のある試合を観戦したり、空いてるコートで試合場の広さや空乱したりして、有意義に時間を過ごしてました。

帰りの時間になって合宿打ち上げ行くぞ〜となったら、なんと熱い心でハワイから日本拳法を習いに来た山田さんが、試合後で行われる練習交流会に出たいと直訴。その意氣やよし!と出ておいでと言い渡し、残りのメンバーと帰りの新幹線まで新大阪駅で打ち上げ呑み笑。

 

そんな最高に楽しく、有意義なミニ合宿でした。

 

あらためて、この度日本拳法二級を取得した者。

 

遠藤

仲田

内海

生井

橋本

大森

桂田

武下

平山

加藤

大原

山田

 

以上13名。

 

おめでとう!

次はいよいよ一級の実戦試合と形試験。

勝たないと取れない厳しい世界だが、見事突破してこい!

 

今日はこの辺で〜

 

 

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真ん中右が藤村五段。その後ろの私服姿がわたし。左隣がうつみん。全員が今回の二級取得した洪游會東京支部道場生。(山口講師、右端の女性講師は除く)